2015/08/20

BIM CIM


数年前から徐々に浸透しているらしいBIMとかCIMについて
いまさらですが、私の理解するところだと、

BIM(Building Information Modeling)
BIMとは、3 次元のデータモデルに、コストや仕上げ、管理情報などの属性データを追加した建築物のデータベースを、設計、施工から維持管理に至るまでの各段階での情報を効率的に活用するものである。

CIM(Construction Information Modeling)
CIMとは、企画調査、設計段階から3次元のデータモデルを導入し、施工・維持管理での情報を3次元モデルに集約・連携させることにより、情報の共有・一元化を図り、設計ミスや手戻りを防ぎ、工期短縮により、一連の建設生産システムの効率化を進めるものである。
BIMを公共事業の土木工事にも拡大し、ICTツールと連携して、建築生産システムの効率化を図る制度。
どちらかといえば、CIMは国土交通省が「土木分野」のライフサイクルと3次元モデルを結び付けようとして提唱している。

CIM制度検討会
そして、産学官連携のCIM制度検討会が立ち上がっており、「CIM導入ガイドライン」の策定を検討している。
http://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_000284.html



すごい数の業界団体と学会が参加しているので、乗り遅れるのはまずい。CIM技術検討会を日本建設情報総合センター等が推進している。
http://www.cals.jacic.or.jp/CIM/index_CIM.htm

…です(正確性は疑問ですが)。


一般的には次のようなメリットがあると言われており、まるで万能ツールのようです。
図面の不整合を防止できる。
可視化、ビジュアル的に優れている。
  ⇒組織内部、外部(近隣)等に説明しやすい。
  ⇒新人教育に使いやすい。
積算における数量を自動で算出できるので、概算工事費を算出しやすい。
 出来高計測もしやすい。
時間軸を組み込むことで、施工計画が容易になる。
 また、重機の可動範囲や導線を把握しやすい。
 ひいては安全管理に役立つ。
属性情報を追加できる。関係者の情報、設計変更の経緯、材料、地質データや、
 点検、診断結果などを付加できる。
ICT技術と連携できる。

他方、デメリット
まだ普及していないので、できる技術者が少ない。
ソフトが高い。
契約書に使用しにくい。
情報を付加するのが大変。
というところです。

弁護士として気になるところは、
★契約書に図面を添付する際、3次元データがあっても結局適当な図面を切り出して、2次元で添付しなきゃいけないのか
★属性データを訴訟で証拠として提出するときにどうやればいいのか
というところです。

結構、裁判官に3次元で見せれば、インパクトがあるかも知れませんが、残念ながら見せたことはないですし、訴訟で問題になったケースは見当たりません。


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